日本の食文化を総合的に研究します
日本には“瑞穂の国”という美称があります。
みずみずしい稲穂が垂れる国という意味で、日本は四季折々の野と山の幸、海の幸にも恵まれてきました。この新鮮で多彩な食材に日本人の繊細な知恵が加えられ、我が国独自の料理と様式が生まれました。これが日本の食文化です。すなわち、食材、調理法と調味料、調理器具、食器、盛り付けと配膳、食事作法、それにおもてなしの気配りなど、日本の食文化は、心と物の総和で成り立っています。“Plenus
米食文化研究所”は、このような「美しい日本の食文化」を総合的に研究することを目的として設立されました。
日本の食文化は、歴史を辿れば、古代には中国の影響から始まります。
唐風から、やがて優雅さを具えた国風に独自化され、その後も多様に磨かれていき、明治維新の文明開化ではこれに洋風が導入され、現在の日本食に発展していきます。明治19年(1886年)、この東京日本橋茅場町の地に、株式会社プレナス創業者の祖父、塩井民次郎による西洋料理店「彌生軒」が誕生しました。それまでの伝統的な日本文化をもとに、近代西洋文化を旺盛に取入れたことは、現在の日本食を形作っただけでなく、広く海外に受け入れられる食文化の素地を築くことにもなりました。
現在も変わらない価値や日本人の知恵を過去の歴史から学ぶこと、そして現在の食を見つめ、日本を起点とする食文化の未来を築いていくこと。私たちは日本の食への総合文化的な視点をもちながら、日本から世界に届ける食文化の礎となるものを築いてまいります。